ガイドマップ完成|おおさかカンヴァス

大阪府が主催する
おおさかカンヴァス推進事業2012
のガイドマップのディレクションを
担当させていただきました。

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(写真は乾さんのサイトから引用)

狩野哲也(Direction)
乾 陽亮(Art Direction & Design)
竹安聖子(Painting & Map Design)

印刷は株式会社オオウエさんにお願いしました。
デザインを担当した乾さんの解説をサイトから引用させていただきます。

僕は大阪の特徴のひとつと考えているのは、既存の文化に異文化をダイナミックに組合せる寛容性。遣隋使や遣唐使が持ち帰った珍品をはじめ、珍品を眺めるのだけではなく大阪の文化に取り込んだ南蛮文化、安土・桃山文化(大阪文化)では片身替りや段違いなど、ダイナミックな異物と異物の組合せを楽しんだ。海水浴が入れば二色浜、野球が入れば甲子園など、異物を取り入れ謳歌し、楽しむ寛容性こそ、大阪の文化だと感じている。「大阪らしさ」をデザインに求めるのであれば、そのあたりが鍵になるように感じている。

特に、安土・桃山時代は大阪時代とも呼ばれ、特徴的なデザインが数多く生み出されている。その中でも片身替りや段違いは異なる色や文様を左右や上下、斜めに組み合わせた大阪時代を代表する奇抜で豪快な構成。左右で色や文様が全く違う着物や茶碗などを見ると、頭がおかしいとも思えるのだけれど、派手で豪快、奇抜さの中に優雅さを感じることもできる。どうもそのあたりに僕は大阪を感じているように思う。

今回の「おおさかカンヴァス」のガイドマップは、そのような大阪時代に見られる段違いや片身替りというダイナミックな構成、異物と異物が豪快に組み合わさっているさまを組込もうと考え、様々な特徴や異なる性質を持つものが一同に会し、それらが豪快に、派手に、奇抜に現れている紙面を目指した。具体的には、背景はグレーの地に白のガッシュで描いたペインティングを竹安聖子さんに描いて頂き、カンヴァスに見立てることから始めている。そこにCMYKの原色を重ねていくことで紙面を作っていった。表面と内面とも、紙の上下で異なる原色をべた塗りし、上下に2分割して桃山文化に流行した「片身替り」や「段違い」という段を作る構成を採用している。それぞれの段はそれぞれ異なる文様(世界)と見立て異なる掲載物を配置することや、また同一の素材であっても地色が異なることで発色が異なるようにした。

配色は、色々な欲望や考えが一同に集まり、それが現れている道頓堀のネオンのような雰囲気を作るためにCMYK原色を基本とし、色と色が重なり、奇抜で派手な豪快さを持つように意図している。大阪の街にそれぞれのアーティストが考えた様々なアートがダイナミックに、異物として豪快に組込まれることを寛容しつつ、楽しみにしつつ。おおさかカンヴァスで展示されるアート作品や取り巻く状況が、街中を歩いていると突然現れる道頓堀のネオン看板の林のように、大阪に一つの象徴的な風景を組込んでほしい、と願っている。それは大阪全体をカンヴァスに見立て、それぞれのアーティストが街にアートを組込む「おおさかカンヴァス推進事業」のコンセプトとも通じるように感じてもいる。