図書館を軸としたまちづくりとは? 鎌倉幸子さん×花井裕一郎さんのトークライブに参加しました

思考

鎌倉幸子さん×花井裕一郎さんのトークライブが大阪・心斎橋のスタンダードブックストアで行われると知って、聞きに行ってきました。

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スタンダードブックストア@心斎橋|【EVENT】4/6 12:00 トークライブ 鎌倉幸子×花井裕一郎 「本・図書館・まちづくり」#2

僕は奈良県立図書情報館でローカルブックレヴュー&クロストークというシリーズのイベントを企画させていただいて以来、図書館という場がもつ力について興味があります。今回は図書館の最前線で活躍されているおふたりの話が聞ける良いきっかけとなりました。

まず、花井さんは長野県小布施町にある「まちとしょテラソ」という図書館の前館長さんです。そのプロセスは「はなぼん」で詳しく知ることができます。ちゃっかり持参した本にサインしていただきました。

はなぼん -わくわく演出マネジメント

そして鎌倉さんは宮城県や福島県で移動図書館をされている方です。所属されているシャンティ国際ボランティア会では、仮設住宅団地を中心に巡回する移動図書館活動、文庫設置、図書室の運営を行っておられます。特設サイト「走れ東北!移動図書館プロジェクト」があります。著書はこちらです。

走れ!移動図書館: 本でよりそう復興支援 (ちくまプリマー新書)

花井さんがトークの進行を担当し、鎌倉さんから東北での活動をメインに移動図書館や本をきっかけとした現地の方との丁寧なプロセスをお聞きしました。会場には図書館で働く方も何人か来られているようでした。以下はトークの間に僕が印象に残ったところを走り書きした、あやふやなメモです。

▼鎌倉さんが気仙沼で聞いたことば

*食べものはなくなるけれど読んだ記憶は残る。
*(この時期だからこそ)出会う本が、子どもたちの一生の支えになる。
*モノをもらうことに(子どもたちが)慣れてしまうのがこわい。

▼移動図書館について

*(たくさんの本の中から)選べるのがうれしい(物資は選べない)
*日本地図がよく借りられる(お手伝いに来たボランティアさんが来たまちがどこにあるか知りたい)
*震災関係の本は、聞かれたらお見せする(人によってはまだ知りたくないという方もいるため)

▼花井さんの発言で気になったところ

*鎌倉さんが本を書くときに出版社に絶対削らないでほしいと言っておられたのが、阪神淡路大震災の教訓を受けてつくられた10ヶ条。それをうけて花井さん曰く、実は”まちづくり”では?
*図書館が地元の本屋とどれぐらいタッグを組めるか。
*図書館法3条。好き派と嫌い派がいる。花井さんは好き派。
*まちとしょテラソは子どものスキップOK。子どもはことばでの表現が上手じゃないので、身体表現で発散する。
*ワゴンブーム?・コーチング?(あとで調べようと書き留めたものの、検索すると自動車がたくさん引っかかり、何のことかわかりませんでした…)
*(図書館は)待って商売する時代は終わった。まちに出て、御用聞きをすることが必要(図書館に来る人に聞いてもダメ)。どこかで会議があると5分だけください、と出向く。

バラバラとメモをつないでいきましたが、お話のキーワードをもとに自分の関わるプロジェクトひとつひとつが思い返され、濃厚な2時間の間に頭の中がグルグルとシャッフルされていくのを感じました。これからもおふたりの活動に注目していきたいと思います。

最後に、トークライブの中で気になった本の紹介です。

ろばのとしょかん コロンビアでほんとうにあったおはなし 宇宙船地球号操縦マニュアル (ちくま学芸文庫) スローターハウス5 (ハヤカワ文庫 SF 302)

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