ゲストハウス運営に向いているひとは誰だ

 突然ですが、以下のAとB、どちらがゲストハウス運営に向いていると思いますか?

A) 旅が好きで、しょっちゅうゲストハウスに泊まっている
B) ゲストハウスにはあんまり泊まらない

 おそらく、多くの方は A だと思われたのではないかな、と。ゲストハウスに泊まるのが好きだからこそ、ゲストハウスの魅力を伝えられる。ゲストハウスが好きなお客さんとの会話でも「△△県の○○ゲストハウスも素敵ですよ〜」なんて共通言語を使っての会話が盛り上がりやすい。ゲスト同士が盛り上がっているラウンジに自ら身を置けば、同じ体温でじわじわじわーっと盛り上がれる。これはゲストハウス好きにはたまらない瞬間。ほんと楽しい!わかりますよ〜!

 一方で、(飯室の個人的な見解ですが、)ゲストハウスに泊まるのが好きな人が必ずしも運営に向いているとは限らないと思ったりもします。逆に言うと、スタッフになるにあたって必ずしもゲストハウスに泊まるのが好きである必要もないと思います(無論、スタッフとなったからには業界に興味は持ってほしいし、ゲストハウスの可能性みたいなものに気づいてほしいですが)。

 ゲストハウスに泊まってラウンジで楽しい時間を過ごせるのは、誰かがきちんとその場を準備しているからなんですよね( “誰か” 、というアノニマスな部分もけっこう重要で。裏方が誰なのかなんて重要視されないですよね。だからこそ、「なんかわからないけれど、この宿、心地よいな…」と感じてもらえるのだと思います)。

 宿がコンセプトをきちんと持って情報を発信し(どういう人に向いている宿か、どういう人には向いていない宿かをはっきりさせる)、事前に想定しうる不安をひとつひとつ潰していき、きちんと清掃し、当日ゲストに案内したい情報をあらかじめ収集し、例えば路駐をしているゲストがいないか、夜間に騒がしくないか、タバコのポイ捨てはしていないかなど(一部のゲストだけではなく)全てのゲストと近隣住民に「この宿があってよかったな」と思っていただけるように場を準備する。感覚的には9割くらいがそういった事前の準備だと思います。そういった裏方業務にきちんと視点・思考がゆき届き、かつそういう裏方業務を楽しいと思えるひとであれば、AでもBでもどちらでもよいのです。

 最後に。偉そうに書いていますが、1166バックパッカーズがこの裏方仕事を言うことなしにできているかといえば、全然ダメなんです。ゲストに物足りないと思われることもあるだろうし、準備不足で悔しい思いをすることも多々あるし、近隣の方に迷惑をかけたりもしていて。幸い、ゲストも近隣の皆様も優しいので甘えてしまっている部分あります。今は、近隣住民、宿泊者、働き手それぞれにとって「この宿があってよかったな」と思ってもらえる、そこを目指して運営しているところです。

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