先週土曜日にグランフロント大阪で開催された、おおさかカンヴァス2016の説明会に行ってきました。
【STAFFより】大阪の芸術祭「おおさかカンヴァス2016」特別審査員やります!5/21大阪説明会には増田セバスチャン、ヤノベケンジ氏、玉置泰紀氏来場。大阪ならではのアートコンペ、ぜひ!https://t.co/apURi6Tf6K pic.twitter.com/XbTjzv8lUn
— 増田セバスチャン (@sebastea) 2016年5月18日
おおさかカンヴァスとは
「おおさかカンヴァス推進事業」は、大阪のまちをアーティストの発表の場として「カンヴァス」に見立て、大阪の新たな都市魅力を創造・発信しようとするものです。公共空間とアートのコラボレーションによって、都市や地域の新たな魅力を発見、発信することと、アーティストが、アイデアと想いを実現できる機会を得ることを目的に、平成22年度から始まりました。
出演者はウォーカー総編集長の玉置泰紀さんと、現代美術作家のヤノベケンジさん、アーティストでアートディレクターの増田セバスチャンさんでした。
今回は太陽の塔のある、万博記念公園が舞台です。
ヤノベケンジさんは茨木市出身で馴染みがあるようですが、増田さんは東京出身で太陽の塔と同い年ということだけが接点かなと思いきや、少しの間、正雀に住んでおられたことがあるようです。
以下、ちょっと職業病でなんとなく文字おこしをしています(間違っていたらすみません)。
トーク
増田さん 18〜19歳の終わりまでは、悪い友達から縁を切りたくて、吹田の正雀に住んでいました。80年代です。
居酒屋でバイトしていても(東京弁が鼻につくのか)「なにすかしとんねん」という感じでひきこもりになっていました。夜になるとエネルギーがありあまっているのか、自転車に乗って太陽の塔まで行って「うおー」と叫んでいましたね(笑)。ぜひ岡本太郎の作品をこえるような作品をつくっていただきたいです。(どのアーティストもはじめは何かをつくって、)何かが起きて、誰かが集まって、実際に(アーティスト活動が)実現するものです。岡本太郎さんも散々反対されたはず。われわれアーティストが戦うというのはいいコンセプトです。
玉置さん ポスターは太陽の塔の背中です。黒い太陽と呼ばれる部分。あえて正面からうつさないで、ふりむかせろということなんですね。
仁義をきるために岡本太郎記念館の平野暁臣さんにお話ししてきました。アイデアを聞いて非常に共感されて好きにやっていいとのことでした。平野さん曰く、ある意味同じ土俵で戦っているので岡本太郎ということを意識しなくていいのではとのことでした。
ヤノベさん 現場を見てもらって自分なりの表現をストレートにぶつけれる人がいいと思う。太陽の塔ははっきり言って無視してもいいと思う。
玉置さん 建畠さんが去年審査員をやっていて、来年こそはアーティストの逆襲がみたいと言っておられました。
増田さん お金を削る中で作品をだしていかないなかで、思いっきりやって本物のメッセージをぶつけてほしい。
ヤノベさん 500万円まるごとくれーってくるとよっぽどアイデアがよくないと採用しない。逆に言えばそんなお金いりませんよ。別に予算をそこまで見積もりをあげなくても(となれば通る場合もある)。500万円にだまされてはいけない。総額も決まっていますし。
玉置さん 制作費の問題は増田さんの場合はどう?
増田さん 僕でも一番最初は持ち出しなんですよ。つくってしまうとこれいいね。アーティストは思い描いているものって伝わんない。ある程度もちだし、多いと思う。どうしたものかなと悩みどころでもある。日本の場合。なんとか変えていきたい。こういうのはどんどんとりいれてもらって。
玉置さん 地域アートは話題になっていて。
増田さん いろんな事情をいうとアートはタダだ。こんなんでこんなんできないよ。でもやらなきゃ自分がおさまらない。メッセージに対してリスクを背負っている人間ですので。まちおこしに使われる日本における状況。大阪から風穴をあけていく。
玉置さん 2年前に太陽の塔Walkerをつくった。岡本太郎のことをいっさい出さない。吹田にたっているよね。Chim↑Pom。バンダイが太陽の塔のロボをつくった。太陽の塔のロゴで漫画を書いてくれ。
何が言いたいかというと、太陽の塔を二次創作しようぜ。岡本太郎と関係なく生きている創造物。そういう捉え方がいいと思う。文化財ではなく生きているアート。
増田さん これにそぐわないようなちっちゃい作品も丁寧に見ていきたいな。いい人がいれば声をかけたい。いま話していて思いました。
映像
増田さん+ヤノベケンジさん。京都府立植物園。普段は17時にしまっちゃう植物園ですが、山田知事が夜もあけろと言って、夜間も営業することになったそうです。
募集要項の話
こちらの募集ページより募集要項がダウンロードできます。
1ページ目
芝生の損傷をおさえる形でやっていたければ。
芝生内への搬入は特別な車を利用。
公園の利用は夕方5時まで。
3ページ目
発表8月上旬
作品の展示を10月中旬から下旬。
4ページ目
応募資格どなたでも結構です。応募可能提案するは3点まで。
6ページ目
見積もりに関して。人件費の基準はない。この人にはこれぐらいかかる。
適正に関しては審査員が判断する。
電気水道
万博公園からご提供。作品の組立作業はできない。
月曜から金曜5日程度になっている。
10月中旬ぐらいまでに前倒しされる。
著作権系の整理をご注意いただければ。
8ページ目
作品。野外に展示。
土日祝日
立ち入るために保護マットで作品に近づける。
公園事務所と協議が必要。
当日会場内からの質問
Q 1日2日だけの作品展示でもいいのか?
機材のリースの関係で。結構です。
Q 電源をお借りしたい。
大丈夫です。
Q 展示夜間にしたい。
公園のオープンは5時まで。審査の段階で除外の可能性が高い。夜間は見れない。
Q 保護マットの件。結構大きなものですか。
組み合わせてはっていくものです。通路的に歩けるようにする。
Q 大阪高速鉄道協力はできる? 車両の中で何かやりたい。
一応提案いただいて。高速鉄道がオッケーならできる。
Q 太陽の塔の図面をお借りすることはできますか?
図面はないです。概要の寸法をホームページに記載するようにします。
ほか
キャラクターの着ぐるみ頭をかぶった女子高生が自己PRをはじめる面白い説明会!さすが関西はおもしろい方が多いです。 pic.twitter.com/ZIBQkaTUCp
— Mika Kitamura (@kedamy) May 21, 2016
途中、参加者の方々から、次々と宣戦布告的なプランが出されて(なぜか学校の先生が多かった)、なんだかおもしろくなりそうな気配です。