山納洋さんのfacebookの投稿でこの映画のことを知り、ドキュメンタリー映画「Tomorrowパーマネントライフを探して」のレイトショーを見てきました。
映画の中でパーマカルチャーやインクレディブル・エディブル、グリーンエネルギー、トランジション・タウン、ゼロ・ウェイスト、フィンランドの教育と新しい暮らしのあり方がいろいろ紹介されています。
はじめに
2012年、21人の科学者たちが権威ある学術雑誌「ネイチャー」に、
私たちが今のライフスタイルを続ければ、人類は滅亡する
という論文を発表し世界に衝撃が走りました。女優で監督、当時妊娠中だったメラニー・ロランさんは、ジャーナリストのシリル・ディオンさんといっしょに未来のための解決策を求めて世界へと旅に出るところからはじまります。
1章 AGLICULTURE
まずは食のあり方の紹介。劇中ではイギリスのトッドモーデンの「インクレディブル・エディブル・トッドモーデン」が紹介されています。公道に食べられる野菜を植えて、みんなで自由に育てるプロジェクトです。動画はこちら。
Incredible Edible Todmorden from Haymedia Films on Vimeo.
動画に登場するテンションの高いおばちゃんふたりが仕掛け人です。
劇中には出てこないですが、僕はバークレーのThe Edible Schoolyard Projectをgreenz.jpか何かの記事で見て気になっていました。いろんな町で似たような取り組みがあるようです。
The Edible Schoolyard: A Student Documentary from The Edible Schoolyard Project on Vimeo.
2章 ENERGY
主に石油の話です。コペンハーゲンが2025年までに100パーセントのカーボンニュートラルを目指していると紹介されていました。
wikipediaによりますと、カーボンニュートラルとは
植物由来のバイオマス燃料などがもつ、燃やしても大気中の二酸化炭素(CO2)の増減に影響を与えない性質のこと
を言うようです。グリーンエネルギーの話は「パワー・トゥ・ザ・ピープル」もオススメです。
3章 ECONOMY
封筒づくりを扱うポシェコ社がすごくて、収益を増やすより電力を減らすことだ的なことを社長がアツく語っておられました。ポシェコ社のホームページに動画がたくさんありました。
POCHECO – Extrait du film "DEMAIN" from Pocheco on Vimeo.
気になったのはブリストルの地域通貨、ブリストル・ポンドです。地域の企業に収入が入り、大企業にお金を使わない方針で、食品も建材も地元で手に入れられるものは多く、輸送時間の短縮で二酸化炭素の排出も減らせる、地産地消のグリーン・エコノミーであるようです。10ブリクストン・ポンドはデヴィッド・ボウイが。めっちゃほしいです。
〈地域通貨 紹介〉
劇中には、地域活性化のため地域通貨を取り入れた、英ブリクストンが登場。
10ブリクストン・ポンドには、同地出身のデヴィッド・ボウイが!素敵ですね! pic.twitter.com/Lb8LA74EqK— 映画『TOMORROW』 (@ceteratomorrow) January 3, 2017
4章 DEMOCRACY
ぐんと引きつけられたのがインドのカザンバッカム村の事例です。
今後の5年計画を村長がみんなに集会で話しして意見もらったり、そのあとにみんなで掃除したり、村のインフラを整えていきます。
アイルランドはかなり衝撃の内容です。中央銀行や政府の不正で市民が立ち上がり、集毎週土曜日にデモ集会を開き、銀行のトップを辞任させて、憲法も1からつくりなおしじゃ!と言って、みんなで憲法からつくりなおしたようです。意見はfacebookやe-mailからも取り入れられたとか。
こちらがfacebookページ「Stjórnlagaþing」(Googleで翻訳すると憲法制定議会という意味のようです)の様子です。写真だけで見ると楽しそうですね。
5章 EDUCATION
教育改革に関しては以前こちらの記事「主体的に考え、行動する力はどう育つ? 海外オルタナティブ教育に学ぶ」を執筆したときにいろいろ調べたのである程度知っている内容でした。
終わりに
全体的に説教くさいものではなく、オシャレな音楽と前向きなメッセージで展開されて、気持ちの良い終わり方でした。弊社が不定期で開催しているサロン文化大学でこの映画の上映会を開催して、みんなでお話しする場をつくることができたらなあと思いました。
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