編集、執筆を担当させていただいた宮城県栗原市移住定住ガイドブック「くりはら田舎暮らし」が完成しました。
編集後記にも書きましたが、栗原市にはパッと見ただけではわからないような先人から伝えられた生活の知恵がいっぱりあります。そういった普通のガイドブックに載っていない魅力をギュギュッと詰め込んでおりますので、ぜひこの本を手にとって、少しでも多くの方に、「栗原市に訪れてみたい」「私もここで暮らしてみたい」と思っていただけますとうれしいです。
ガイドブックをつくるにあたって気をつけたことを3つまとめてみました。
誰にでも、わかりやすくする
栗原市で働く人の大半は農業従事者です。自分がクリエイターをしながら兼業農家をするつもりで市や県のHPをのぞくと、農業についてある程度わかっている前提で書かれていることに気づきました。そこで、なるべく高校3年生のぐらいの方が読んでも理解できるように心がけました。
ともに考えてもらう時間をつくる
農業がわかっている前提なのは想定しているこれまでの読み手が農家のせがれのような地元の人だからです。しかし冊子のターゲットはこれまでの読み手とはまったく異なる市外の方を想定しているため、移住を促進する部署の方と農業をサポートする部署の方が、現状のアウトプットでは市外の方に響きづらい状況を互いに把握し、どういう表現にするのが良いか模造紙とポストイットを広げていっしょに考えてもらう機会を持つようにしました。
今後は移住促進のために自分たちの部署ができること、みたいなテーマでいろんな部署の方とやっていればいろいろなアイデアが出ると思います。
協働の視点をインストールするつもりで話す
移住先を決める基準は大きく5つあり、
- 移住先に仕事があるか
- 移住先に住むところがあるか
- 趣味趣向が活かせるか
- 位置やネット環境のアクセスが良いか
- 仲間ができる入口があるか、仲間がいるか
だいたいこんなラインナップだと思います。
移住の検討先に仲間がいなければ、A市の移住を考えていた人がもっと条件の良いB市を見つけるとすぐに気が変わるでしょう。
上記の条件を強く意識して、ワークショップを重ねている協働レベルの高いまちは、猛スピードで1と2と5の磨きをかけています。
一例として農業だけを切り取って書きましたが、実際はどのまちもさまざまな課題があって、ルービックキューブの全面をそろえるように何度も違う面との関連性やバランスを見て手元にあるまちのリソースをみながらグルグル回しているので、そんなことを考えている人を増やしていけるよう、しつこいと思われそうなぐらいお話ししました。
追記
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