今年もいずみホール主催のアートマネジメント講座で講師をさせていただきます。今回のテーマは「ファンづくりのイロハ」。7/22にお話しする資料をこちらにまとめていきます。
自己紹介
狩野哲也 About Me
これからお伝えすることで、このプロフィールから伝えたいポイントはこちらです。
・情報は紙媒体からweb媒体へ。
・デスクトップからモバイルへ。
・総務省の調べでは、スマホユーザーの92%はSNSを利用しています。
無料のソーシャルメディアを使って情報が大きく広がった体験事例
道頓堀川を回転寿司のレーンにする作品「ローリングスシー」のSNS上での広がり方の足跡
6700回のリツイート、youtube公式でも紹介されました。情報発信に使用したのはすべて無料のITツールです。
「ファンづくりのイロハ」参加予定団体
◤◢◤はじめの一歩◢◤◢「何をつぶやけばいいの?」という方に – 心に届く伝え方
「何をつぶやけばいいの?」という方にコツをお伝えします。
うれしいことを伝える
楽しく盛り上がっているところに人は集まってきます。ソーシャルメディア上で上手にうれしいことを伝えている事例です。
感情をこめて最新のニュース、速報を伝える
情報だけでなく、情報+感情を伝えることで共感が広がります。
準備中や現在の様子を発信する
何かがはじまる前の緊張感や期待感のナレーションも価値あるコンテンツとなります。
役立つ情報をおすそわけする
誰かに役立つ情報はシェア拡大が見込めます。
相手の心になんで?という気持ちをつくる
疑問の答え、続きが知りたくなります。
数字など、強い言葉を使う
想像が膨らみます。
自分と関係があると思ってもらう
共感が、未来のお客様を耕します。
記念日を活用する
文化芸術に関わる方必見! 無関心層の目に入るきっかけとなります。
流行りに便乗する
常連の方ばかりで、なかなか新しい人が入りづらい喫茶店ってありますよね。ソーシャルメディアでも同じことが言えると思うのですが、そういうときは一度、流行りに便乗してみてはどうでしょうか。
ノウハウを伝える
「こう使えばもっと楽しくなりますよ」といった、ノウハウ的な情報は長く読まれる記事になりやすいです。
伝えたい相手にどうやって知ってもらうか
ハッシュタグを使って、情報を届けたい相手にうまく伝える
ハッシュタグを使えば、情報を届けたい相手にうまく伝えることができます。最近ではニュース番組などでもよく使われていますよ。#ファンづくりのイロハもご活用ください。
コミュニケーションを図る
それまでコンテンツに興味があるかどうかだった関係性に、コメントを添えることで、ぬくもりあるコンテンツ、血の通ったコンテンツとなります。
ソーシャルメディア公式アカウントの更新頻度やタイミングは?
組織にお勤めの方はソーシャルメディアの更新頻度やタイミングを気にされますね。自分なりにそれの答えとなるようなものを調べてみました。
伝わっているかどうか
ソーシャルメディアの分析ツールでわかること
「発信してみたものの、そもそも読んでくれているの?」に答えてくれるのが、これらの分析ツールになります。
どんな言葉や表現方法で伝えていくか
発信側と受信側の間に情報の格差が大きい世界で、情報の非対称性に挑む。
文化芸術に関わる人たちの世界は、業界内部と外部の情報の非対称性が激しすぎる世界です。間に入って翻訳する、舞台と客席の間をチューニングする作業が必要です。
関連記事「日本相撲協会のソーシャルアカウントは「ファンづくりのコツ」がつまっている。」
関連記事「日本のクラブチームの中でファン数が一桁多い、セレッソ大阪ソーシャルアカウントの取り組み」
公式アカウントのキャラ設定という考え方
企業アカウント、公式アカウントはどう振る舞うべきか。シャープの中の人から学びます。
言葉遣い問題|適切な情報をわかりやすく届ける
どういう言葉遣いが適切なのか? 日常会話でも難しいですが、オンラインとなると誤解されないように伝える必要があるので、トライアンドエラーというかチューニングが必要です。
Facebookの活用事例
ファンを大事にする、Instagramの活用事例
関連記事「美術館のInstagramを活用したソーシャルメディア戦略「#empty」は、工夫すればもっといろんな場所で使えそう。」
ソーシャルメディアの運用方法
ソーシャルメディアを使った情報発信のベースとなる考え方
パブリックリレーションを意識するために、ビジネスモデルキャンバスで考えてみましょう。スタッフの中で「誰が発信する?」と考えてひとりに絞るのは、もはやSNS以前の話。いかなる個人より全員のほうが賢いという答えがスタンダードな時代です。
メンバーと共有できています?
様々なプロジェクトに携わっていますが、関わるメンバーや組織が情報発信の重要性を理解しているか否かで広がるスピードが全然違うことを体感しています。
ファンがソーシャルメディアを通じて価値を高めてくれる状況をつくるためには何が必要か
ファンがソーシャルメディアを通じて価値を高めてくれる状況をつくることは、ロングヒットメディアから学ぶことができます。
◤◢◤もし文化施設のweb担当者になったら? 無料でラクして広報できる4つの方法◢◤◢
◤◢◤そなえよつねに◢◤◢ 炎上リスクと本当のリスク
炎上リスク
総務省の「社会課題解決のための新たなICTサービス・技術への人々の意識に関する調査研究」(平成27年)の中の「図表4-2-2-7 SNS上でのトラブル経験の内容」を引用します。
炎上事例:キリンビバレッジの誰に向けた発信なのかわからないツイートを分析
冷静に考えると読んだ人を怒らせるとわかるはずなのですが、大企業でも失敗します。
炎上事例:「悪質タックル問題」本人顔出しの記者会見を見て感じた、地に落ちた日大ブランドの失策とその対応策はどうすべきか。
説明不要の前代未聞の大事件。もし自分が日大広報部新人ならどう対応すべきか、メンバーでシミュレーションするとレベルアップすると思います。
本当のリスクは内側にある
炎上リスクは基本的にコミュニケーションの問題なので、ふだんからまともなコミュニケーションをしている人がSNSを担当していればきにする必要はありません。しかし根深いリスクはむしろ組織内にあります。組織に所属する以上、よくわからずにものをいう上司に説明できるようにならなければいけません。問題はよくわからないと言い続ける人です。
◤◢◤次の一手◢◤◢ 新たなファン層を獲得するために大事なこと
まず大事なのは「自分たちのことを知らない人に向かって発信する」を強く意識することです。ずっと新しいファンが増えないソーシャルメディアのアカウントは、無意識に自分たちの仲間うちにしかわからない共通言語を使いがちです。いかに自分たちが知られていない前提で発信できるかが鍵になります。
新たなファン層を獲得:ソーシャルメディア戦略事例
こちらの記事ではシニア世代や若年層など年代、階層別の訴求力のあるソーシャルメディア活用について紹介しています。
具体例:姫路市文化センターへのインタビュー記事
文化施設に勤務されているSNSの担当者は、日々どんなことを思って情報発信しているのでしょうか。アートマネジメント講座「ファンづくりのイロハ」でのトークに先駆けて、今回はTwitterのとあるつぶやきが「いいね88000件」「リツイート62000件」を叩き上げて話題となった、姫路市文化センター職員かつ同センターTwitterアカウント( @himejibunka )の中の人Nさんに、日々どんな工夫をされているのかうかがいました。
具体例:大阪市立芸術創造館へのインタビュー記事
新たなファン層を獲得:トレンドの波に乗る
Twitterを開くとサイドバーにその日のトレンドが表示されます。公式アカウントの中の人は、そのトレンドの波に乗れるように毎日のように投稿しておられます。そうすることで今まで自分たちの存在を知らなかった人にアプローチすることができます。
オンライン上のファンコミュニティ
ソーシャルメディアを点検する
ソーシャルメディアのミッションを正しく設定しなおすために、点検することが必要です。
顧客ターゲットはあっているか?
どんな世代をターゲットにしているのか、というところで事例を紹介していきます。
アクセス状況やコンテンツの着想を得るための3つの分析方法
はじめの一歩として「何をつぶやけばいいの?」のこたえとして、心に届く伝え方をレクチャーしましたが、それでも「何」を伝えたら良いかわからない方は、そもそも組織の目標やソーシャルメディアを活用するためのミッションを決めずにはじめていると予想されます。そのため、ここでは読んでほしい人のニーズを掘り起こす方法を解説します。